検定試験のススメ


実用フランス語技能検定

 日本で最も一般的なフランス語の試験となっているのが実用フランス語技能検定試験、いわゆる仏検です。1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7段階あり、レベル的にも最も気軽に受けられる検定試験です。

 フランス語を始めてどのくらいで仏検が取得できるか、という質問をよく見かけますが、NHKのラジオやテレビの講座を普通にやっていき、補助的に文法書を使えば、1〜2年で3級取得が可能だと思います。

 3級の出題範囲には条件法や接続法も含まれていますが、これらは出題数が少なく配点が低いため、知らなくても全く問題ありません。現在形と複合過去形がある程度でき、半過去形と単純未来形は、見たときにその活用であることが分かる程度で良いと思います。語彙が不足していても文章題ならある程度推測できるので、3級取得は可能だと思います。

おススメホームページ

いつものきりんとうさぎ 外国語奮闘記
仏検5級〜2級の体験記があります。

DELF/DALF

こちらの情報は、2005年春以前のものです。2005年秋からはDELF/DALFは大きく変わりました。

 DELF第1段階は4単位、DELF第2段階は2単位、DALFは4単位あります。DELF第1段階の4単位すべてに合格しないとDELF第2段階の単位は受けられず、DELF第2段階の2単位両方に合格しないとDALFの単位は受けられません。ただ、Acces au DALFというテストに合格すれば、DELFを受けずにDALFの単位を受けることができます。フランスではAcces au DELF 2ème degréというのもあり、これを持っていればDELF第2段階から受けられます。

 DELF第1段階の4単位、A1〜A4は誰でも受けられます。全部いっぺんに受けなくても良く、どの単位からでも受けられます。A1→A4になるにつれて難しくなると考えられがちですが、実はDELFの各単位はそれぞれどういう能力を測るかというテーマがあって、それに従って出題されるため、単位によっては難しくなりようがなかったりします。

 最も容易と思われるのが、文法、語彙などがテーマのA4です。他の単位は2日に分けて試験が行われますが、A4だけは1日だけで終わり、面接試験がないので気も楽です。

 各単位の難易度はA4≦A1<A2<A3といった感じになると思います。A3は他の単位に比べ難しい感じはありますが、対策さえしておけば仏検2級レベルで合格は可能でしょう。A3以外なら、仏検2級”受験レベル”で合格できると思います。

 もう一つ留意して欲しい点は、合格ラインです。仏検が6〜7割なのに対し、DELF/DALFは5割です。DELFの受験直後は、あまりのできなさにヘコむことが多いのですが、それでも合格している、ということがあります。

おススメホームページ

SULU's Home Page(SULUさん)
DELF/DALFすべてに合格したSULUさんの受験記。
MASSA HOMEPAGE(MASSAさん)
仏検、DELF受験記があります。

TCFTEF

 TCFとTEFは実施機関が異なりますが、似ている点もあります。いずれも点数制の試験で、何度でも受けられます。また、試験結果は欧州評議会のレベルに換算できます。TEFはマークシート、TCFも選択式の試験です。

 フランスの試験は一般的に鉛筆ではなくペンを使って解答を書きますが、これらの試験も例外ではありません。マークシートや選択式の試験でペンを使うと訂正する時どうするのか?という疑問が当然わきます。TCFもTEFも一度だけ訂正できる、という仕組みになっています。

 TCFは選択する解答枠に×を書きますが、これを訂正したい場合、訂正したい解答枠に×を書いた上で更にそれを○で囲みます。TEFはマークシートですが、一つの問題に対しマークの欄が2組あります。つまり、訂正したい場合はもう一方にマークすれば良いのです。

 TEFだけにしかない特徴もあります。それは減点です。基本的に四者択一ですが、正解は+3点、不正解は-1点、解答なしは0点となっています。つまり、間違うよりは解答しない方がましなのです。4つの選択肢の他、「解答しない」という選択肢もあるわけです。ある答をマークした後、自信がないので解答しないことにしたい、という場合はどうするのでしょう。実はそのための方法もちゃんと用意されています。4つの選択肢をすべてマークしてしまえば良いのです。

 TCFとTEFを比べると、TEFの方が問題が易しい順に並んでいるので受けやすいと思います。いずれの試験も読解、聞き取り、語彙・文法の3つに分けて評価されますが、TEFの方がTCFより聞き取りの配点が高く、語彙・文法の配点が低くなっています。

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